概要
MacからWindwosに乗り換えて一番困るのが開発環境。Pycharmを使ってのpythonの開発はMac以上に面倒です。
WindowsはWindows用のコンパイルされたpythonやmecabを使うのが一般的ですが、モジュールの追加など結構面倒なので、Cygwinを使っている人も多いと思います。
今回、Cygwin上にPythonとMecabをインストールし、それをPycharmから使う環境を作成したのでメモを残します。
環境
* windows 10
* cygwin x86_64
* pycharm 2017.1
cygwinのインストール
ここからsetup-x86_64.exeをダウンロードしインストールします。特別なことは何もしません。通常にインストールします。
余裕があればapt-cygを入れておくと便利です。
pythonのインストール
cygwin上にpythonを入れておきます。自分の場合には2.7系を入れます。
teratermのインストール
cygwinのターミナルは使いにくいのでteratermを入れておきます。teratermにはcygwin用のTerminalもついているのでそちらを起動してCygwinにログインします。
mecabのインストール
Mecabのインストールはソースコードからインストールします。Mecabのバージョンは0.996を使いますがそのままではコンパイルできないので、こちらのパッチを用いてインストールします。
$ tar zxvf mecab-0.996.tar.gz $ patch -p1 -d ./mecab-0.996/ < ./mecab-0.996.patch $ cd ./mecab-0.996 $ ./configure --with-charset=utf-8; make; make install
nkfのインストール
nkfをソースからインストールします。
こちらからダウンロードしインストールします
$ ./configure $ make $ make install
ipadic
こちらからipadicをダウンロードします。ソースコードになります。これをコンパイルするのですがそのままだとどうも文字化けしてしまいます。ので、UTF-8に変換しておきます
$ tar zxvfp mecab-ipadic-2.7.0-20070801.tar.gz $ cd mecab-ipadic-2.7.0-20070801 $ for f in *;do nkf --overwrite -w $f ;done $ ./configure --with-charset=utf-8
環境変数
windowsの環境変数を設定します。システムの詳細設定から、システムのプロパティを開き、詳細設定タブの環境変数からpathに以下を追加しておきます。これでWindows側からもCygwinのコマンドが呼び出せます。
c:\cygwin64\bin c:\cygwin64\usr\bin c:\cygwin64\usr\local\bin
python-mecab
pipでインストールするとエラーになります。ソースコードからインストールします。ここからmecab-python-0.996.tar.gzをダウンロードしコンパイルします
$ tar zxvfp mecab-python-0.996.tar.gz $ cd mecab-python-0.996 $ python setup.py build $ python setup.py install
pycharm
ここからダウンロードしインストールします。
インストールしたのちにfileメニューのdefault settingsからproject interpreterを選択し、c:\cygwin64\bin\python2.7.exeを設定します
これでPycharmからCygwinのPythonを利用できます。